くもん推薦図書まとめ┃まとめ買い推奨のおすすめ書籍
- くもん推薦図書ってなに?
- おすすめはどれ?
子供向けの本を探しているときに見かける「くもん推薦図書」の表示。
これが書いてある書籍は本当におすすめです。
購入する際の参考にしましょう♪
今回はそんな「くもん推薦図書」の中でもおすすめを選定してまとめたので、子供向けの本を買う際の参考にしてくださいね。
くもん推薦図書とは?
くもん推薦図書とは、60年以上教育の第一線に立っている「公文式」で有名な公文教育研究会が推薦する650冊の本のことです。
とにかく名作ぞろいで、本好きならくもん推薦図書を片っ端から読んでいっても良いと思うくらいです。
ここでは、以下のポイントでくもん推薦図書について解説します。
選考基準は?
くもん推薦図書の選考基準をまとめると以下のとおりです。
- 子供からの人気が高い
- 古い本から新しい本まで問わない
- 日本だけでなく海外の本も対象
- 内容的に優れている
- 絶版などの情報から適宜改訂を繰り返す
くもんが公式にも強調しているのは、大人が子供に読ませたい課題図書ではないということです。
親や先生から「読みなさい」と与えられた本が退屈だと感じた経験を持つ人は多いのではないでしょうか。
くもん推薦図書は、大人からの一方通行の想いではなく、子供が読んで楽しいと思える、子供自身が読みたくなるような本が集められています。
段階分けの基準は?
くもん推薦図書は5A、4A、3A、2A、A、B、C、D、E、F、G、H、Iという13段階に分けられています。
基本的には、5Aから進むにつれて文字が多くなり、内容が高度になっていきます。
- 5A~2A:乳幼児向け
- A~C:小学校低学年向け
- D~F:小学校高学年向け
- G~I:中学生以上
この分け方は、正直なところ、分かりにくいですよね…
おそらく、くもんがこのような分かりにくい段階にしたのは、年齢にとらわれず、自分に合った「ちょうど」の本を選んでほしいという気持ちの表れじゃないでしょうか。
年齢をハッキリ書いてしまうと、低年齢向けの作品は選びにくいと思う子供や親も多いでしょう。
あくまでも内容の目安として、今の子供や自分にぴったりな本を選ぶと良いですよ。
くもん推薦図書まとめ┃段階分けごとにおすすめを紹介
くもん推薦図書のおすすめを、段階分けごとにまとめました。
5A〜2A(乳幼児向け)
5A〜2A(幼児向け)の中でおすすめのくもん推薦図書は以下のとおりです。
くだもの
くだものは、福音館書店から販売されている幼児向けの絵本です。
この絵本の凄いところは、描かれているくだもののリアルさ。
「写真かな?」と大人が見間違えるほどリアルな写実画なんです。
文量が少なく、絵がメインの本なので、食べものに興味を持ち始める1歳ころから楽しめますよ。
きんぎょがにげた
人気絵本作家の五味太郎さんによる、逃げたきんぎょを探す絵本です。
水槽から逃げ出した赤いきんぎょが、あんなところやこんなところにかくれんぼ。
「どこににげた?」と絵本を読めば、子供が「ここー!」と見つけてくれるはず。
親子で盛り上がれる絵本です。
くまさんくまさんなにみてるの?
「はらぺこあおむし」で有名なエリックカールさん作の絵本です。
見開きのインパクトのある絵柄が子供の気持ちをつかみます。
原書である英語版もシンプルな英語で読みやすいので、英語の絵本を用意したいと考えている方には英語版もおすすめですよ。
おでかけのまえに
優しく温かい絵柄が人気の、林明子さんがイラストを担当されている絵本です。
元気な女の子が家族でピクニックに行く前に準備をするかわいいお話で、読んでいるとワクワクしてきますよ。
大人も「お出かけ前の子供あるある」として楽しめるかも?
主人公の女の子の両親の温かい対応にも注目です。
まっくろネリノ
オーストリアの作家がパステル画で描く、絵が独特な絵本です。
きれいな色の鳥の兄弟たちのなかで、自分だけまっくろな鳥のネリノが主人公。
ある日、さらわれてしまった兄弟たちを、まっくろなネリノが助けに行くという展開にハラハラドキドキします。
個性を大切にすることを教えてくれる一冊ですが、個人的には、それ以上に独特な色使いの美しい絵柄にも注目してほしい絵本です。
A〜C(低学年向け)
くもん推薦図書のA~C区分(低学年向け)でおすすめの本は以下のとおりです。
11ぴきのねこ
昔から愛されてシリーズ化している「11ぴきのねこ」の第一作目です。
おなかがペコペコな11ぴきのねこたちは、大きな魚を求めて海に冒険に出かけます。
みんなで力を合わせて大きな魚とたたかうシーンにはドキドキ!
特にすごい教訓があるわけではない、でもそれが良い!世代を超えて愛される絵本です。
こんとあき
有名絵本作家の林明子さんによる「こんとあき」は、私が子供のころ1番好きだった絵本でもあります。
女の子のあきが電車に乗って、キツネのぬいぐるみ「こん」と一緒におばあちゃんの家に向かいます。
表情がないぬいぐるみの「こん」なのに、絵本を読んでいるとその優しさと頼もしさを感じるのもこの絵本の魅力のひとつ。
ハプニング続きの旅には心が締め付けられて、おばあちゃんとの再会では安心感と幸せが感じられる、大人も子供も読んでほしい絵本です。
りんごかもしれない
くもん推薦図書のなかでは珍しい、比較的新しめの本で、大人気作家のヨシタケシンスケさんの作品です。
「ここにあるりんごは、本当にりんごだろうか?」そんなぼくの疑問を面白おかしく膨らませた、哲学の入り口にもピッタリの本です。
小学校低学年向けの区分ではありますが、その不思議な雰囲気のために幼児から大人まで夢中になる人も多いですよ。
「りんごかもしれない」からヨシタケシンスケワールドにハマれば、他の著作も揃えたくなるかもしれません。
ぼくは王さま
日本児童文学の歴史に残るベストセラーシリーズの1作目です。
たまごやきが大好きな王様が、大きなたまごやきを作るために「ぞうのたまご」を持ってこいと命令するところから話が始まります。
少し字数が多めになってくるくもん推薦図書のC区分ですが、内容の面白さに夢中になる子供が多いため、絵本から本へのステップアップにも最適です。
大人になっても頭に残るほど印象的な「テレレッテ トロロット プルルップ タタター」というラッパの擬音など、独特なセンスが光る1冊です。
なぞなぞのすきな女の子
「おふろだいすき」などの有名な絵本の他に、「くまのパディントン」の翻訳など、児童文学の第一人者とも言える松岡享子さんの作品です。
なぞなぞが大好きな女の子が森でオオカミと出会い、なぞなぞあそびをすることに。
負ければ食べられてしまうのにひょうひょうとして賢い女の子の姿と、ユーモラスなオオカミのかけあいはとっても魅力的です。
表紙の裏に書かれたなぞなぞも面白いので、ぜひとも実物を手に取ってほしい1冊です。
D〜F(高学年向け)
D~F(高学年向け)でおすすめのくもん推薦図書は以下のとおりです。
狂言えほん ぶす
日本の伝統芸能である狂言のなかでも、面白くて人気の附子(ぶす)を、人気絵本作家の内田麟太郎さんと長谷川義史さんというタッグで、子供でも親しみやすい絵本にした1冊です。
ぶすとは今で言うところのトリカブトのことですが、その響きだけでも子供の心をつかむでしょう。
「これはぶすで、猛毒だから食べてはいけない」と指示されていたのに、主人の留守番中につい食べてしまった太郎冠者と次郎冠者はどうするのか?
日本の伝統芸能はこんなに面白かったのか、と知るのにもピッタリです。
きまぐれロボット
短いストーリー(ショートショート)の神様とも言われている星新一さんの代表的な作品です。
星新一さんといえば、ブラックな皮肉の効いた作品も多いのが魅力ですが、きまぐれロボットは子供向けに書かれているため、小学校高学年くらいでも安心して読めるでしょう。
1話が数ページ程度で終わる話も多いため、長編に慣れていなくても読みやすいのも嬉しいポイントです。
もしこれで物足りないと感じたら、同じくもん推薦図書にもある「ボッコちゃん」など、より星新一さんらしさの詰まった他の作品も試してみるのがおすすめです。
杉原千畝物語
小学校高学年向けのくもん推薦図書には偉人の伝記が多いですが、ここではあえて少し知名度が低めの「杉原千畝物語」をご紹介します。
第二次世界大戦中の1940年、リトアニアの首都カウナスの日本領事館で、ポーランドから逃げてきたユダヤ人たちにビザを発行し続けた外交官が杉原千畝さんです。
外務省からの命令に背きながら、自身の命をかけて6,000人ものユダヤ人の命を救った杉原千畝さんは、日本人として誇りを持って知っておきたい偉人の一人でしょう。
杉原千畝さんの奥様が執筆された本であることにも注目しながら読みたい1冊です。
ハッピーバースデー
「生まれてこなきゃよかった」と母と兄に言われた主人公が、自分自身に「ハッピーバースデー」と言えるようになるまでを描いたこの本は、小学校高学年ごろの子供から大人まで、多くの人の心を強烈に揺さぶります。
精神的虐待やいじめなどの重いテーマを扱いながらも、救いのあるストーリーに涙を流した人は数え切れません。
読んだ子供は主人公に共感し、大人は主人公の母親や周囲の人々の抱える背景に想いを巡らせるでしょう。
なお、改訂された青い表紙の本(文芸書版)では、主人公からの視点だけでなく、母親など幅広い視点からの背景と思いが広く書かれており、より考えさせられる内容になっています。
精霊の守り人
超有名作品のハリーポッターやナルニア国物語(これらもくもん推薦図書になっています)に勝るとも劣らない長編ファンタジーの第一作目が「精霊の守り人」です。
精霊の卵を宿したために狙われる皇子チャグムを女用心棒のバルサが守り、やがて国の歴史も大きく動かしていくという壮大なストーリー。
全10巻と外伝3巻という長い話ですが、リアルに感じられる世界観と深い心理描写にハマればあっという間に読み進め、読み終わるのが惜しいと思うかもしれません。
NHKの長編ドラマやアニメにもなった、読んで間違いのない傑作ファンタジーです。
G〜I(中学生向け)
G~I(中学生向け)でおすすめのくもん推薦図書は以下のとおりです。
いちご同盟
主人公と、野球部のエースである友人、そして重症の腫瘍で入院中の美少女の3人が織りなす青春模様が読めるのが「いちご同盟」です。
「あたしと、心中しない?」という少女のセリフに代表されるように、生と死、恋、友情、進路といった感情と現実が混在した15歳の繊細な日々が、静かに熱く描かれています。
ピアノを弾く主人公により、クラシックの名曲がいくつも作中で登場します。音楽に造詣が深い方にもおすすめです。
三国志(3冊)
不朽の名作である三国志は、老若男女問わず熱烈に好きな方が多いため、教養として読んでおいても損のない本です。
映画やマンガ、アニメなど、あらゆる媒体で取り扱われる三国志ですが、なかには史実や原作の記述を無視した作品も少なくありません。きちんと知りたいのであればこれを読んでおけば良いでしょう。
元の三国志は非常に長いですが、上・中・下の3冊にまとめたこちらの本は一部を抜き出した抄訳となっており、名前にフリガナもふられているため比較的読みやすいのが特徴です。
戦国の世を駆け抜けた3つの国を中心に繰り広げられる、熱い戦いの連続に、きっと夢中になれるはず。
穴
アメリカで多数の賞を受賞した世界的ベストセラーの「穴」は、ミステリー仕立てでとにかく面白い!
無実の罪で少年院に送られてしまった主人公は、毎日炎天下に穴を掘らされます。「根性を養うため」と言われていますが、本当はそうではないらしい…
脱獄を決意してから、圧巻のきれいなラストは思わず拍手したくなるほど!
最後まで目が離せない、本に夢中になるという体験をしたいなら、ぜひ読んでほしい1冊です。
西の魔女が死んだ
「西の魔女が死んだの」と主人公が母親から告げられるところから始まり、主人公が祖母と暮らしたときのことを回想する形で話が進みます。
西の魔女とは、主人公の祖母のこと。学校に行けなくなった主人公が祖母のもとで魔女修行をすることになりますが、その内容は空を飛んだりするものではなく、心を強く持つことでした。
この作品はファンタジーではなく、祖母の深い愛情と、気持ちの持ち方など、繊細な文章で静かにきれいに語られる優しい物語です。
沈黙
自身もキリスト教徒であり、ノーベル文学賞の候補にもなった遠藤周作による「沈黙」は、国内外で高い評価を得たキリスト教文学です。
キリスト教が弾圧され、踏絵によって信仰を捨てることを強要されていた時代の史実をもとにした小説で、残酷な描写もあるため、万人におすすめできるものではありません。
しかし、この重く苦しい話だからこそ、歴史や宗教、国際間の思想の違いといった複雑な文化を深く考えるきっかけとなるでしょう。
なお、こんなに重く堅苦しい話を書く遠藤周作は、「狐狸庵」という名義で「ぐうたら人間学」などのお茶目でユーモアあふれる短編のエッセイをいくつも発表しているので、読み比べてみるものおすすめです。
くもん推薦図書の一部が無料で読める?!
実は、くもん推薦図書のなかには無料で読める本もあるんです。
その秘密を以下の順番で解説しますね。
古い本は「青空文庫」で無料で読める
くもん推薦図書は、「青空文庫」を活用して無料で読める本もあるんです。
青空文庫とは、著作権の切れた古い作品をボランティアの方々によって無料で公開されているサービスです。
1997年から始まった歴史あるサービスで、夏目漱石や芥川龍之介など、明治時代ごろに活躍した作家の名作が無料で閲覧できますよ。
くもん推薦図書は、昔から愛される名著が多い分、出版や作者の死後から長い時間が経っているものもあります。
著作権法が改正された2018年末までに作者の死後50年が経過した作品は、著作権が切れているため、無料で公開することが許されています。
公式ではありませんが、青空文庫のデータを利用したアプリもあるため、スマホから手軽に読むことも可能です。
青空文庫のおすすめの使い方
青空文庫は、古い名作を手軽に読むにはおすすめのサービスです。
しかし、以下のケースでは紙の本などで購入したほうが良いでしょう。
- 子供が読む本
- あえて紙で読み返したい本
- 出版社を応援したい本
青空文庫では、基本的にはスマホやパソコンなどの画面を通して読むことになるため、視力低下が心配な子供には、紙の本を用意してあげるほうが良いでしょう。
また、「紙で読み返したい」「手元に置いておきたい」「家族や友人にも読んでほしい」と考えるお気に入り作品も、紙の本で購入するのがおすすめです。
さらに、本好きの中には、出版社などを応援したいと考える方も多いはず。
紙でも電子でも、購入することで作品に関わる人を金銭的に応援できますね。
このようなポイントから、青空文庫は「とりあえず読んでみたい」と思う作品を読んでみるために利用するのがおすすめです。
青空文庫で読んで気に入った作品があれば、購入して手元に大切に置いておくと良いですね。
くもん推薦図書おすすめまとめ
名作ぞろいのくもん推薦図書のなかでも、特におすすめなのは以下のとおりです。
- くだもの
- きんぎょがにげた
- くまさんくまさんなにみてるの?
- おでかけのまえに
- まっくろネリノ
小さなうちからくもん推薦図書のような面白い本をたくさん読んで、本から広い世界を感じてほしいですね。
くもん推薦図書は膨大な作品数なので、どれから読めば良いかわからないという方は、各段落ごとのおすすめをまとめ読みしてみるのも良いですよ。
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