- 臍帯血バンクにデメリットはある?
- 費用はどのくらいかかる?
- 評判はどう?
この記事では、臍帯血バンクのデメリット・費用・評判を紹介します。
プレママの時期にしか利用できない臍帯血バンク。メリットがあるのはわかるけど、少し怪しい気がして利用するのが不安になりますよね。
この記事を読んでしっかり検討してみてくださいね。
臍帯血バンクとは?
臍帯血バンクを分かりやすく説明すると以下の通りです。
- へその緒や胎盤に含まれる血液を保管
- 出産時にしか採れない貴重な血液
- 臍帯血は赤ちゃんや家族のために利用可能
- 保管先は公的バンクと民間バンクの2種類
臍帯血とは?
そもそも「臍帯血」とは、お母さんと赤ちゃんを繋ぐへその緒や胎盤を流れる血液です。
臍帯血のなかには、血液を作る幹細胞がたくさん含まれています。
へその緒や胎盤に流れる血液のため、臍帯血が採取できるタイミングは出産時のみと非常に限られているのが特徴です。
赤ちゃんや家族が血液の病気になった際に、臍帯血を移植することで治療効果が期待できるとされています。
臍帯血が利用できる病気の一例
- 白血病
- 再生不良性貧血
上記は一例であり、血液の病気以外にも脳性麻痺や自閉症などの病気に対しても臨床試験が行われています。
再生医療として近年注目を浴びており、臍帯血バンクへの需要も徐々に増えている状況です。
臍帯血は、出産後にへその緒を切ったあとに採取します。
そのため、赤ちゃんやお母さんに痛みを感じることはありません。
なお、採取された臍帯血は出産後48時間以内に臍帯血バンクへ届けられます。
採取した採血は治療に使うまで、約10年以上冷凍保存されます。
臍帯血バンクには公的バンクと民間バンクがある
臍帯血バンクには「公的バンク」と「民間バンク」の2種類があります。
それぞれの違いは以下の通りです。
項目 | 公的バンク | 民間バンク |
---|---|---|
費用 | 無料 | 有料 |
対象者 | 第三者 | 赤ちゃん・家族 |
対象とする病気 | 白血病などの血液疾患 | 再生医療細胞治療 |
特徴 | 公的バンクと連携している病院で出産する必要がある | 医療機関や産科医の了承があれば、出産時に採取可能 |
大きな違いは費用と対象者です。
公的バンクは無料で利用できますが、利用対象者が第三者となります。つまり、世の中のために寄付をするようなイメージです。
一方で、民間バンクは有料で家族のために利用します。
※民間バンクは「ファミリーバンク」と呼ばれることもあり、自身の赤ちゃんや家族を守るためのものです。
つまり、公的バンクと民間バンクどちらを利用するかを選ぶ際は「誰のために利用したいか」で考えましょう。
費用をかけてでも赤ちゃん本人や家族を守るために臍帯血を利用したい方は、民間バンクを利用しよう
臍帯血バンクを利用するデメリットやリスク
臍帯血バンクのデメリットやリスクは以下の通りです。
臍帯血の保管期間が決まっている
臍帯血は保管期間が決まっている点に注意が必要です。
公的バンクの保管期間は10年間、民間バンクは契約にもよりますが約20年間と決まっています。
つまり臍帯血バンクと契約をしたからと言って、必ずしも臍帯血を利用できるとは限りません。
保管期間外に病気となる可能性もゼロではないので、利用する際は「万が一何かあったとき」のお守りだと考えておくと良いでしょう。
臍帯血を採取できるタイミングは一度しかない
臍帯血はへその緒や胎盤に流れる血液を採取します。
そのため、出産時の一度しか採取できるタイミングはありません。
出産後や病気になったときに、「あのときにやっぱり採取しておけば……」と後悔してしまう可能性もあります。
臍帯血バンクを利用するかどうか、プレママの間にじっくりと考えておきましょう。
通院している病院では対応できない可能性がある
臍帯血バンクはすべての病院で対応できるわけではありません。
公的バンクを利用する際は、連携している病院で出産する必要があります。
そのため現在通院している病院が対応外だった場合は、転院を余儀なくされます。
民間バンクを利用する際は、医療機関や産科医の了承があれば出産時に採取可能です。
希望する病院で必ずしも採取できないことは覚えておきましょう。
臍帯血バンクを利用するメリット
臍帯血バンクを利用するメリットは以下の通りです。
万が一に備えておくことができる
臍帯血バンクは、今後万が一病気にかかった場合に備えられます。
臍帯血は預け先によって保管期間が異なりますが、基本的に長期間保管が可能です。
たとえば、脳性まひの子供に対して臍帯血を使う臨床研究でも、効果がある一定程度確認されています。
臍帯血は保管しておくと必ず使えるものではありませんが、万が一の備えになるでしょう。
臍帯血採取に痛みはなく安全にできる
臍帯血採取は、出産後にへその緒や胎盤から血液を採取します。
そのため、赤ちゃんやお母さんに苦痛や危険は一切ありません。
臍帯血採取は負担がなく安全に採取可能です。
しかし、お母さんに何らかの慢性的な病気や妊娠合併症がある場合、または赤ちゃんの状態によっては採取できないケースもあります。
臍帯血バンクを希望する場合は、まずは担当の産科医に相談してみましょう。
治療への選択肢が増える
臍帯血を採取しておくことで治療への選択肢が増える可能性があります。
現在は白血病や再生不良性貧血など限られた病気だけですが、研究の発展に伴いほかの病気にも効果が示されつつあります。
現在は対象となる病気が少なくても、今後対象範囲は増えることが十分予測できるでしょう。
その際に治療方針として臍帯血が活用できると、治療への選択肢が広がり効果も期待できます。
臍帯血バンクを利用する費用
先述したように、臍帯血バンクは「公的バンク」か「民間バンク」によって費用が異なります。
公的バンクは無料ですが、自身の赤ちゃんや家族には使えません。つまり寄付するイメージです。
対して民間バンクは、費用がかかりますが家族のために利用できます。
保管先によって費用は異なりますが、大手バンクのステムセル研究所では、10年間の保管だと約27万〜44万ほど必要です。
- 臍帯血のみ保管するか、臍帯血と臍帯を保管するか
- 何年間保管するか
- 支払い方法はどうするか(一括or分割など)
条件によって費用が大きく変わるので、ご家族でしっかりシュミレーションしてみてくださいね。
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臍帯血バンクを利用する手順
それでは、民間バンクの大手であるステムセル研究所を利用する手順を説明していきます。
公的バンクを選択する方は、ご出産される病院が臍帯血バンクの対象だかどうかを確認し、病院の指示に従うようにしましょう。※病院によって手順が異なるため
資料を熟読し納得した上で、契約に進みましょう。
契約の手続きは出産予定前までに行います。契約したあとでも、出産まではキャンセル可能です。
臍帯血バンクの保管プランは3つあり、保管期間も下記から選択できます。
- 1年保管
- 10年保管
- 20年保管
出産のときに臍帯血を採取します。
採取された臍帯血は専門スタッフが病院まで預かりに行きます。
血液の中の幹細胞の分離作業を行います。
その後、超低温の液体窒素タンクで大切に保管されます。
保管基準を満たしていること確認した後に、メールにて請求書が届きます。
専用フォームにて赤ちゃんの名前を登録します。
契約期間満了日が近づいたら、契約更新に関する案内が届きます。
臍帯血バンクのデメリット・費用・評判まとめ
昔はそれほど聞かなかった臍帯血バンクも、今では産科に受診すると一度は耳にするかと思います。
臍帯血バンクは痛みもなく、大きなリスクもとくにありません。再生医療としてますます今後注目を浴びるでしょう。
とはいえ、臍帯血バンクのデメリットももちろんあります。
- 臍帯血の保管期間が決まっている
- 臍帯血を採取できるタイミングは一度しかない
- 通院している病院では対応できない可能性がある
臍帯血バンクを考えている人は、デメリットを踏まえた上で利用するかどうか検討していきましょう。
保管期間があったり、採取できる病院が限られていたりはしますが、もしもに備えておくことは非常に大切です。
「あのときに採取しておくべきだった……」と出産後に後悔してもどうしようもできません。
そうならないためにも、出産までじっくり家族間で話し合っておきましょう。
詳しい費用や評判については、本文にまとめています。
本記事を参考にしながら、赤ちゃんやご家族にとって最適な判断をしてくださいね。
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