知育とは?いつから始める?必要性は?
この記事では『知育』について解説します。
知育という言葉は、今では当たり前のように使われていますが、実際にはよく分かっていないという方も多いはず。
代表的な知育方法も紹介するので、あなたの知りたいところから読んでみてくださいね。
知育とは?
知育とは、考える力や知能を伸ばすための教育のことです。
ここでは、知育を含めた3育とはなにか、また、一般的な「知育」の意味するものを解説します。
- 知育は「3育」のひとつ
- 知育・徳育・体育はつながっている
- 一般的な「知育」とは?
知育は「3育」のひとつ
実は知育は、生きる力を身につけるために重要だといわれる「3育」のうちの1つなのです。
知育 | 考える力や知能を伸ばす |
徳育 | 道徳心を育て他人との関わり方を学ぶ |
体育 | 体を発達させ運動能力を伸ばす |
イギリスの学者・ハーバードスペンサーによって1861年に発表された「教育論」によって、知育・徳育・体育の3育という考え方が提唱されたといわれています。
その後もさまざまな教育論が日本に輸入されましたが、なかでも「知育・徳育・体育」は、160年以上経った今でも「知・徳・体」をもとにした3本柱が日本の学習指導要領の中心にされています。
変わり続ける今の時代でも、知・徳・体の3つをバランス良く教育することは欠かせないと、公的にも認められているのですね。
知育・徳育・体育はつながっている
知育は知能を伸ばすことだけに留まらず、徳育や体育とも深くつながっています。
親や友達、先生など、さまざまな人との関わり方を学ぶこと
体を元気いっぱいに動かして身体能力を高めること
でもこの2つは、知育とも言えるんですよ。
なぜなら人とのコミュニケーションや体を動かすことで脳に刺激が与えられ、さまざまな知識が得られるからです。
また、知育によって身に付いた知能があれば、ほかの人との会話やスポーツでも役立つでしょう。
知育・徳育・体育は違う言葉ではありますが、それぞれが繋がり、重なり合う部分が大きいと考えられます。
一般的な「知育」とは?
知育という考え方が一般に広まった結果、現在の知育は「徳育」や「体育」もすべて含めて「知育」と表現されることが多いです。
知識を頭に詰め込ませるだけが知育ではありません。
知識だけじゃなく、人との関わりから自分の生き方を確立させ、体を動かして健康に暮らせる知恵を身につけてほしい…と、子供の将来を願う親は多いのではないでしょうか。
そんな「生きる力」を身に付けるための教育をまとめて「知育」と呼ぶのが最近の傾向です。
この記事でも、知能を身につける教育を中心に、徳育や体育も含めた教育全般を「知育」と定義します。
知育の必要性は?幼児教育になぜ必要?
生きる力を伸ばすうえで欠かせない知育は、今後はさらに必要性・重要性が増すでしょう。
ここでは、なぜ幼児教育から必要なのかを解説します。
今後はますます知育が必要になる
現代社会を生きていくうえで、知育は絶対に欠かせません!
なぜなら、これからの時代に必要な「考える力」「推察する力」「生み出す力」は知育で身につけられるからです。
オックスフォード大学と野村総研の共同研究により「今後10年~20年で日本で働く人の49%もの仕事がAIやロボットで代用できるようになる」と2015年に発表され、大きな衝撃を与えました。
この発表内容が全て信頼できるかは置いといて…進化し続けるAIに対して、仕事のあり方が大きく変わっているのを実感している人は多いはず。
人口が減り続ける日本では、単純作業はロボットやAIがおこなうようになって効率化され、単なる労働力としてだけでは仕事に就くのが難しくなるでしょう。
未来を生きる子供たちは「考える力」「推察する力」「生み出す力」など、増やした知識をさらに発展させられる知能が求められます。
このように将来にも活きる知能を育てるのが「知育」です。
知育は学校でもできる
文部科学省が知育(3育)を教育の中心に置いていることからも、知育が必要なことはほぼ間違いないといえるでしょう。
ただし、知育は確実に必要とされているため、義務教育として学校でも平等に学べます。
親世代の私たちも学んできた算数や国語、理科、社会、道徳、体育…これらすべてが国の方針に定められた「知・徳・体」をもとにした3育といえます。
このことから、知育は特別なことではなく、日本では誰もが受けられる基本の教育でもあります。
私達が学校で受けていた授業は知育だったんだ
個性に合わせた知育ができるのは幼児教育
学校では誰もが知育を受けられますが、実際は「学校教育だけでは足りない」と感じる方も多いでしょう。
学校教育と幼児教育を比較すると、以下の特徴があります。
学校では大人数に対して、決められた時間のなかで決められた内容を進めなければいけません。
簡単すぎてつまらないと感じても、難しすぎると感じても、全員で同じ内容の課程をこなすのが学校教育の基本です。
その結果として、学校教育にピッタリ合う個性の子供でない限り、本来の能力を持て余したり、落ちこぼれと判断されてしまったりすることが多くなるのでしょう。
それに対して幼児教育では、学び方をすべて自由に決めることができます。
子供の反応や興味によって、知育する内容を変えてみたり、方法を変えてみたりと、子供の個性に合わせられるのが幼児教育の大きなメリットです。
学校が始まってからでは、学校の授業や宿題などに追われて、自由に使える時間は少なくなるでしょう。
親が子供の教育を自由に選択しやすい幼児期だからこそ、家庭での知育が大きな役割を果たすのです。
幼児教育によって頭・心・体を強くすることで、学校生活への準備もできます。
幼児期の知育によって、子供が自分から学ぶ力、生きる力を身に付けられれば、きっとその先の一生の財産になるはずです。
知育はいつから始める?年齢別で何をする?
知育は特別なことだと考えすぎず、できれば0歳から自然な生活のなかで始めるのがおすすめです。
生まれてきたばかりの0歳の赤ちゃんは、見るものや触るもの、聞くもの、すべてが初めての体験で、すべてが知育につながります。
すべてをぐんぐん吸収する0歳だからこそ、子供の健やかな成長につながるものを選んで与えて、楽しく知育していきましょう。
年齢別でどんな知育がおすすめかを紹介します↓
0歳の知育
0歳は、視覚や聴覚、触覚など、感覚に刺激を与えることを意識しましょう。
まだわからないようでも、声やにおい、触り心地を敏感に判別できるのが0歳児です。
まだ視力の低い赤ちゃんでも顔が見やすいように、顔を近づけて積極的に声をかけ、色が判別しやすいカラフルなおもちゃで一緒に遊んであげると良い刺激が与えられます。
ただし、子供が小さいうちは子育てだけで精一杯なときもあるかも…
そんなときは、できる範囲で幼児教材などのCDをかけ流したり、安全な知育玩具を与えておくだけでもじゅうぶんですよ。
育児の道のりは長いので、無理せずいきましょう!
1歳の知育
1歳になると立ち上がって上手に歩き始める子が多くなり、行動範囲が広がることで興味の範囲もどんどん広がります。
体幹を鍛えるおもちゃや、手先を使うおもちゃで脳を刺激し、成長を促しましょう。
できることがどんどん増えてくるので、成長にピッタリ合わせた知育玩具や教材を与えると、驚くほど夢中で取り組むようになりますよ。
たくさんほめて子供の自己肯定感を伸ばしながら、親子で楽しむのも忘れずに。
2~3歳の知育
2~3歳では、知能もどんどん伸びて自我が強くなり、コミュニケーション能力もアップします。
イヤイヤ期と呼ばれる時期でもあるため、子供のこだわりも大切にしながら無理なく知育ができると良いですね。
おままごとなどのごっこ遊びに興味を持つ子供も増えるため、一緒に遊びながら子供の世界を広げていきましょう。
手先が器用になってくるので、パズルやブロックを使った知育もおすすめです。
ただし、行動範囲が広がっても、まだ危険を察知する能力や判断能力は不十分なため、誤飲や転落などの事故には十分に注意しながら知育を進めていきましょう。
4~6歳の知育
4~6歳になると、文字や数字に興味を持つ子供が増えてきます。
しりとりやなぞなぞ、連想ゲームなどの言葉遊びも少しずつ楽しめるようになるでしょう。
また、いろんな体験や図鑑、実験などから、夢中になれるものを探して深堀りしていくのがおすすめ。
大好きなものを追及することで、関連する知識や思考力をどんどん伸ばしていけるのが4~6歳の特徴です。
成長につれて少し複雑なルールも理解して、チームプレイもできるようになるので、知育の幅もぐんと広がります。
スムーズに小学校生活が送れるように、ひらがなの基本や時計、勉強の習慣も身に付けられると良いですね。
知育の代表的な方法は?
知育の代表的な方法は以下のとおりです。
知育玩具
知育玩具は一般的なおもちゃと違い、子供の知力を育てることを意図して作られたおもちゃです。
一般のおもちゃとは違い、楽しむことだけを考えているわけではなく、プラスαでお勉強の要素が混ざっています。
もちろんおもちゃだから楽しさは忘れていないよ
どうせおもちゃを買うなら、子供の成長につながる知育玩具を選びましょう!
おもすく(当サイト)では、100個以上の知育玩具をレビューしています。
知育玩具選びの参考にしてくださいね。
関連知育玩具のおすすめ25選!買ってよかったものと選んだ基準
「良い知育玩具を与えたいけど、自分で選ぶのが大変」という方には、定額でそのときの月齢に合った知育玩具が家に届くおもちゃのサブスクがおすすめです。
なかでも業界最大手のトイサブは、1万人以上が利用する人気サービス。
知育玩具をレンタルする方って、本当に多いんですよ…!
知育教材(幼児教材)
「しっかりとした知育効果を実感したい」「手軽に知育をしたい」という方には、知育教材(幼児向け教材)がおすすめです。
本屋などで売っているドリルなどの知育教材は、年齢や興味に合ったものを選ぶのが難しく、親子ともに飽きやすいのが難点です。
自分で知育教材を選び続けるのが負担だと思う方は、通信型の知育教材がおすすめ。
一番有名なのは、しまじろうがキャラクターの「こどもちゃれんじ」ですが、手軽に学べる「幼児ポピー」、基本が身に付くタブレット教材の「すまいるぜみ」など、実はいろんな種類があり、それぞれ良さが違います。
子供の個性や好みにピッタリの教材を選べば、子供の発達に合った教材が届き、親の負担も少なく知育が進められるので、「知育をしたいけど、なかなか時間が取れない」という忙しい方でもできますよ。
通信型の知育教材の特徴や比較はコチラの記事にまとめてあります。
知育アプリ
子供が夢中になりやすく、気軽に導入できるのが知育アプリです。
子供のお気に入り知育アプリがあれば、電車内やレストランなど、静かにしていてほしい場所での救世主にもなります!
ただし、知育アプリは子供が夢中になりすぎて、長時間使用することで目や姿勢が悪くなりやすいなどのデメリットもあります。
時間や場面を区切って、ほかの知育教材などと組み合わせながら上手に使うのがおすすめです。
低年齢向けでは「あそベビー」というアプリが人気
4歳以上なら、思考力を育てられる「シンクシンク」がおすすめ知育アプリですよ。
知育教室
比較的時間に余裕があり、親も一緒に知育について学びたいと考えているのであれば、知育教室を活用すると良いでしょう。
ベビーパークを始めとする知育教室では、子供に知育をするだけでなく、子育てについて親にもしっかりと教えてくれます。
幼児教室では周りも知育に興味のある家庭ばかりなので、良いお友達ができたという話も。
ベビーパークは無料体験が可能なので、気になる方はまず体験してみましょう。
知育とは?まとめ
知育とは、今後どんな状況でも生き抜く力を付けるために必要な教育です。
子供に時間があり、子供の個性に合った教育を自由に選択できるのは幼児期の今だけ。
0歳からの知育玩具や幼児教材などの知育に関する情報は、当サイト「おもすく」でたくさん紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
本記事の参考文献
「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと,協働的な学びの実現~(令和3年1月 26 日中央教育審議会答申)
野村総研「日本の労働人口の 49%が人工知能やロボット等で代替可能に
コメント